真っ白な部屋にが夕暮れに染まり、真っ暗になる。
その時間が、私は何よりも嫌だった。
白が黒に徐々に塗り替えられていく様子がまるで、今の私と同じように見えるから。
あったはずのものが、どんどんと違うものに上書きされていく恐怖。
最初は少しずつ。
気づいた頃にはあっという間。
そんな風に、私の当たり前が当たり前ではなくなり、当たり前じゃなかったものが当たり前へと移り変わっていく。
音楽を聞いて選ぶのが楽しかったのが、私にとって当たり前だった。
放送部の先輩たちの声を聞いて
「もっとこんな風にした方が伝わるんじゃないでしょうか!」
とアドバイスをすることも、当たり前の日常になっていた。
自分でも、先輩たちから教わって、少しずつ読むことにも挑戦しようとしていたところだった。
私の耳が、私にとっての新しい日常を構築しようとしてくれていたところだったのに……。
そういえば。
先輩は、どうしているのだろうか。
私に、好きだと言ってくれた。
待ってると言ってくれた人。
私は、少しずつ使えるようになった右手を使い、久しぶりにラインを使った。
そして、過去のトークルームを開こうとする。
でも、見つからなかった。
「あれ?」
おかしいな、と何度も見返して気づいた。
私とその人……立川先輩だけのトークルームから、立川先輩は退出していたのだ。
「どうして……」
その時間が、私は何よりも嫌だった。
白が黒に徐々に塗り替えられていく様子がまるで、今の私と同じように見えるから。
あったはずのものが、どんどんと違うものに上書きされていく恐怖。
最初は少しずつ。
気づいた頃にはあっという間。
そんな風に、私の当たり前が当たり前ではなくなり、当たり前じゃなかったものが当たり前へと移り変わっていく。
音楽を聞いて選ぶのが楽しかったのが、私にとって当たり前だった。
放送部の先輩たちの声を聞いて
「もっとこんな風にした方が伝わるんじゃないでしょうか!」
とアドバイスをすることも、当たり前の日常になっていた。
自分でも、先輩たちから教わって、少しずつ読むことにも挑戦しようとしていたところだった。
私の耳が、私にとっての新しい日常を構築しようとしてくれていたところだったのに……。
そういえば。
先輩は、どうしているのだろうか。
私に、好きだと言ってくれた。
待ってると言ってくれた人。
私は、少しずつ使えるようになった右手を使い、久しぶりにラインを使った。
そして、過去のトークルームを開こうとする。
でも、見つからなかった。
「あれ?」
おかしいな、と何度も見返して気づいた。
私とその人……立川先輩だけのトークルームから、立川先輩は退出していたのだ。
「どうして……」