職員室に連れてこられた俺は、正直に詳細を話した。

学校中で噂になっている琴莉と俺が、実は幼馴染だったということ。

今流れている琴莉に関する噂は、全部榎本によるでっち上げだったということ。

それを問い詰めていただけだったということ。

自分でも、頭を整理しながらじゃないと話せなかったから、所々しどろもどろになっていたとは思うが、言いたいことはちゃんと伝えられた気がする。

話を聞いていた教師は、少し黙ってからこう言った。


「お前にも原因があったんじゃないか?」

「どういうことですか」

「お前に関する悪評も、教師の元には届いているからな……」

「俺の悪評……?どういうことですか」


教師は、一瞬だけ言うのを躊躇ったようだったが


「教えてください」


と俺が食い下がったので、仕方がないな、と言いたげな表情で言葉を続けた。


「お前が、女遊びが酷いとか、俺らのところに苦情が来てるんだよ」

「……は?」


俺が、女遊びが酷い?

それは、俺にとっては寝耳に水すぎる情報だった。