それからまた、2日学校を休んだ。

熱が上がってしまったから。

でも、私が部屋でまた閉じこもっている2日の間に大きな出来事が起きた。




アイツが、隣の家からいなくなっていた。

アメリカに行ってしまったのだと、お母さんが教えてくれた。

血の気が引く思い、というのを初めて経験した。





それからは、アイツがいたはずの隣の家は1年に1回、違う人が住んでいた。

私のことを知らない人が、ドアから出入りする度に、悲しさと安心が入り混じる、変な気持ちになる。


アイツの姿が見えなくて、寂しくて仕方がない。

アイツが、他の女の子と一緒に歩いてる姿を見なくてホッとする。


そんな、アイツに対するぐちゃぐちゃな思いを抱えながら、中学3年間という、とてもハードな時期を乗り越えなくてはいけなかった。