「お前は死を招く冬姫なんかじゃない、俺にとっては冬を款く芳しい花のような、守るべきちいさきひとだ。今日からお前は俺だけの小子となり、外の世界で生きていくがいい」
強引な口調と裏腹に、義仲の声は震えている。それが、かぎりなく愛おしく感じられて、少女はこくりと頷く。
「ちいさこ、それがわたしの名前ね」
「ああ」
小子と改めて名付けられた少女は、義仲の前で恥ずかしそうに名を呟き、頬を赤らめる。
「小子。ともに来い」
俺にはお前が必要なんだ、と切羽詰まった表情で、義仲は告げる。
「それとも、ひととの関わりを遮断したまま冬姫として生きていくか?」
強引な口調と裏腹に、義仲の声は震えている。それが、かぎりなく愛おしく感じられて、少女はこくりと頷く。
「ちいさこ、それがわたしの名前ね」
「ああ」
小子と改めて名付けられた少女は、義仲の前で恥ずかしそうに名を呟き、頬を赤らめる。
「小子。ともに来い」
俺にはお前が必要なんだ、と切羽詰まった表情で、義仲は告げる。
「それとも、ひととの関わりを遮断したまま冬姫として生きていくか?」