Side悠木
「こうして見ると、普通に二人仲良く眠っているようだな」
雪穂用の部屋とは別に用意した、2人の体がすっぽり入るカプセルに、一路朔夜と畑野凪波は並んでいた。
「お前が、一路朔夜の脳を綺麗なまま連れてきてくれて助かった」
「……一路様があのような行動を取ることは、ぼっちゃまの予測通りだったのですか?」
一路朔夜は、あの生放送で海原朝陽に送られた凪波さんの遺書によって錯乱状態になり、持っていたハサミで自分の喉を切り裂いた。
その様子までもが、生放送で世界に放送されてしまったものだから、その時はもちろん大騒ぎになった。
生放送を録画していた者の手によって、どんなにサーバー側が消す努力をしても、まるでアメーバのように次々と複製されてしまう。
その結果、一路朔夜は海原朝陽によって殺されたと言う情報が一気に拡散され、海原朝陽は彼のファンとって復讐すべき敵になった。
結論を言えば、一路朔夜が死んだと言うニュースをマスコミに流させたのは私だ。
もし、生きていると知られれば、彼が望んだ彼の平穏な
日々は、本当になくなってしまうだろうから。
「こうすることは、最初から考えていたのですか?」
「どういう意味だ?」
「まるで、全てが計画通りだったかのように、この二人は収まるべき所に収まったのではないか、と……」
「こうして見ると、普通に二人仲良く眠っているようだな」
雪穂用の部屋とは別に用意した、2人の体がすっぽり入るカプセルに、一路朔夜と畑野凪波は並んでいた。
「お前が、一路朔夜の脳を綺麗なまま連れてきてくれて助かった」
「……一路様があのような行動を取ることは、ぼっちゃまの予測通りだったのですか?」
一路朔夜は、あの生放送で海原朝陽に送られた凪波さんの遺書によって錯乱状態になり、持っていたハサミで自分の喉を切り裂いた。
その様子までもが、生放送で世界に放送されてしまったものだから、その時はもちろん大騒ぎになった。
生放送を録画していた者の手によって、どんなにサーバー側が消す努力をしても、まるでアメーバのように次々と複製されてしまう。
その結果、一路朔夜は海原朝陽によって殺されたと言う情報が一気に拡散され、海原朝陽は彼のファンとって復讐すべき敵になった。
結論を言えば、一路朔夜が死んだと言うニュースをマスコミに流させたのは私だ。
もし、生きていると知られれば、彼が望んだ彼の平穏な
日々は、本当になくなってしまうだろうから。
「こうすることは、最初から考えていたのですか?」
「どういう意味だ?」
「まるで、全てが計画通りだったかのように、この二人は収まるべき所に収まったのではないか、と……」



