お願い、私を見つけないで 〜誰がお前を孕ませた?/何故君は僕から逃げた?〜

Side悠木

あのヌード写真を見て、絶縁したいとでも言い出したのだろう。
これもまた、よくある話だ。
親の理想からかけ離れた存在は、例え自分の遺伝子を受け継いでいたとしても、受け入れたくないのだろう。

「それなら、問題はないな」
「はい。念のためにお金は言われた通り渡してきました」
「受け取ったのか?」
「はい」
「そうか」

どの口が、娘が1番大事と言ったのか。
聞いてみたい気もしたが、もうそれもどうでもいい。
これで凪波さんの体の権利は完全に私のものになったのだから。

「では、二人のところに行こうか」
「かしこまりました」