memo凪波
久しぶりに、抱かれた。あの人に。
あの人に抱かれている時だけ、私は全てを忘れられる気がした。
いつもは、あの人が優しく私にキスをしてから始まる。
だけど、そのキスすら待てないほど、私はあの人の身体を求めてしまった。
私が触れれば触れるほど、あの人の喉からは、次から次へと色鮮やかな音色が奏でられる。
私はその音をもっと聞きたくて、また触れる。
あの人は、本当に嬉しそうに私を見つめてくれる。
何がそんなに嬉しいのかわからなかった。
きっと、わからない方がいいのかもしれないと思いながらも、私はあの人から与えられる幸せな刺激に溺れていた。
とても長い時間だった気がする。
時計を見る隙も、あの人はくれなくて、愛しているとか好きとか、可愛いとかをずっと繰り返し囁きながら、繋がって揺さぶられたから頭がおかしくなってしまったのだろう。
本当はずっと気になっていたことを聞いてしまった。
何故あの人が私みたいな持たざる者を選んだのか。
あの人は、私だからと言った。
それだと答えになっていない気もした。
今、欲しい答えじゃない気がした。
でも、私だからという言葉は、もしかするとずっと欲しかった言葉だったのかもしれない。
それくらい、心にすとんと落ちた。
その後に、あの人は私にプロポーズをしてきたのは、予想外だったけれど。
どうして今この言葉を聞かないといけなかったのか。
離れる決意を作っている最中なのに。
私は、何故今言うのか、とイライラをぶつけてしまった。
あの人は、たくさん謝ってきた。
謝らないといけないのは、私なのに。
もう、夜が明ける。
こんな時間を過ごすことは、もうできないだろう。
私は、あのぬくもりなしで生きる覚悟を早く作らなくてはいけない。
久しぶりに、抱かれた。あの人に。
あの人に抱かれている時だけ、私は全てを忘れられる気がした。
いつもは、あの人が優しく私にキスをしてから始まる。
だけど、そのキスすら待てないほど、私はあの人の身体を求めてしまった。
私が触れれば触れるほど、あの人の喉からは、次から次へと色鮮やかな音色が奏でられる。
私はその音をもっと聞きたくて、また触れる。
あの人は、本当に嬉しそうに私を見つめてくれる。
何がそんなに嬉しいのかわからなかった。
きっと、わからない方がいいのかもしれないと思いながらも、私はあの人から与えられる幸せな刺激に溺れていた。
とても長い時間だった気がする。
時計を見る隙も、あの人はくれなくて、愛しているとか好きとか、可愛いとかをずっと繰り返し囁きながら、繋がって揺さぶられたから頭がおかしくなってしまったのだろう。
本当はずっと気になっていたことを聞いてしまった。
何故あの人が私みたいな持たざる者を選んだのか。
あの人は、私だからと言った。
それだと答えになっていない気もした。
今、欲しい答えじゃない気がした。
でも、私だからという言葉は、もしかするとずっと欲しかった言葉だったのかもしれない。
それくらい、心にすとんと落ちた。
その後に、あの人は私にプロポーズをしてきたのは、予想外だったけれど。
どうして今この言葉を聞かないといけなかったのか。
離れる決意を作っている最中なのに。
私は、何故今言うのか、とイライラをぶつけてしまった。
あの人は、たくさん謝ってきた。
謝らないといけないのは、私なのに。
もう、夜が明ける。
こんな時間を過ごすことは、もうできないだろう。
私は、あのぬくもりなしで生きる覚悟を早く作らなくてはいけない。



