memo凪波

才能って、なんだろう。
どうして、平等に振り分けてくれないのだろう。
生まれるって、惨めだ。
持っている人はたくさん持っているのに、私にはない。
お金も、美しさも、人が聞いただけで振り向くような声も。
どうして、持っている人は全て持っていってしまうんだろう。
私が持っているのはこの体だけ。
それでお金になるのならと、心を殺した。
すると不思議だ。
胸をしゃぶられることも、体にかけられることも慣れてしまった。
アレがあそこに入る感覚も、だんだんなくなっていくのだ。
今は、目的のための手段でしかなくなっていた。
もうすぐ卒業公演。
こんな日々も、終わりにできる。
私は主役にはなれないと、毎日血を吐きたくなる程なく日々も。