Side朝陽

「いきなり何言って……」
「愛する女を抱いたことがある男なら、無理やりねじ込むなんてこと、するはずないからな」
「愛……する……?」

ここで一路がさっき言った、穴に無理やりねじ込むのか……という言葉の本当に意味に気付いた。

「おまっ!!かっ、揶揄うな!!」
「その様子なら……経験も……無さそうだね」
「ふざけんな!今それ関係ねえだろ!!!」
「図星か」
「だから、お前にカンケーねえだろが!!」
「大有りだよ」

一路の表情が、急に変わる。
まるで、目の前の獲物を確実に仕留めるような、野獣の顔。
その変化に、俺の頭がついていかない。
一体どうやったら、瞬時に表情を変えられるんだ……!

「もし、君が凪波を抱いていたのなら、僕は君が持ってるそのフォークで君を串刺しにしたかもしれないから」