Side実鳥
「藤岡様」
突然、歩美さんに話しかけられた。
「な、なんですか?」
「藤岡様さえ宜しければ、ぜひうちの娘に会っていただけませんか?」
「……え?」
「いいですね、ぜひお会いしていただきましょう」
「え?え?」
歩美さんの提案から始まり、山田さんも乗り気だ。
確かに、歩美さんの娘さんの話は私ももらい泣きをしたが……親子久々の対面らしき場面に、わざわざ見ず知らずの人間が割り込む理由がどこにあるのだろう。
「いえ……私は遠慮します……」
と言ったものの、歩美さんにいきなり手を握られ
「お願いします!一緒に、雪穂に会ってくれませんか?」
ものすごい勢いで懇願されてしまった。
その真剣さに、私はしばらく考え、そして折れた。
「分かりました……お伺いします……」
「あ、ありがとうございます!!」
本当に嬉しそうに、歩美さんは何度も頷く。
私が歩美さんの娘さんに会うことを、どうしてそこまで喜ばしく思うのか謎だったが、でも自分の選択が誰かに喜びを与える……というのは気分は悪くない。
そうして私は、山田さんの後に続いて歩美さんと一緒にある場所に向かった。
だけど、私はこの時点で2つ失敗をした。
1つは、やっぱり海原達とここで合流すべきだったということ。
そしてもう1つは……。
「藤岡様」
突然、歩美さんに話しかけられた。
「な、なんですか?」
「藤岡様さえ宜しければ、ぜひうちの娘に会っていただけませんか?」
「……え?」
「いいですね、ぜひお会いしていただきましょう」
「え?え?」
歩美さんの提案から始まり、山田さんも乗り気だ。
確かに、歩美さんの娘さんの話は私ももらい泣きをしたが……親子久々の対面らしき場面に、わざわざ見ず知らずの人間が割り込む理由がどこにあるのだろう。
「いえ……私は遠慮します……」
と言ったものの、歩美さんにいきなり手を握られ
「お願いします!一緒に、雪穂に会ってくれませんか?」
ものすごい勢いで懇願されてしまった。
その真剣さに、私はしばらく考え、そして折れた。
「分かりました……お伺いします……」
「あ、ありがとうございます!!」
本当に嬉しそうに、歩美さんは何度も頷く。
私が歩美さんの娘さんに会うことを、どうしてそこまで喜ばしく思うのか謎だったが、でも自分の選択が誰かに喜びを与える……というのは気分は悪くない。
そうして私は、山田さんの後に続いて歩美さんと一緒にある場所に向かった。
だけど、私はこの時点で2つ失敗をした。
1つは、やっぱり海原達とここで合流すべきだったということ。
そしてもう1つは……。