Side朔夜
側にいたかった。
本当に、いたかった。
どんな姿になったとしても。
それは、彼女に受け入れてもらった日に、そう確信したはずだった。
それだけ、僕は舞い上がっていた。
望んだものが、手に入る。
きっと、他の人にとっては当たり前のこと。
でも、僕にとっては……。
今、僕の心は何も感じることができていない。
何故、自分の手が自由に動かせないのかも、わからない。
何かを、誰かが言っていて、その誰かがこの鎖を僕につけたのは何となくは分かっている。
でも、それが一体誰で何のためか。
もう僕の頭には入ってこない。
いや、入ってきてもするりと抜けていってしまう。
だから今の僕は、どこに立たされているのかすら、まるでわからない。
唯一、僕が認識できているのは、彼だけ。
海原朝陽。
彼の姿形だけ、僕の目に……脳に……くっきりと刻印されてる。
色濃く、はっきりと、彼がいる場所だけは、分かってしまう。
「君が知っている凪波について知りたい」
彼なんかに救いを求めてしまうくらい、一路朔夜という存在も、凪波という存在も、僕の中でぐちゃぐちゃになっていたんだろう。
側にいたかった。
本当に、いたかった。
どんな姿になったとしても。
それは、彼女に受け入れてもらった日に、そう確信したはずだった。
それだけ、僕は舞い上がっていた。
望んだものが、手に入る。
きっと、他の人にとっては当たり前のこと。
でも、僕にとっては……。
今、僕の心は何も感じることができていない。
何故、自分の手が自由に動かせないのかも、わからない。
何かを、誰かが言っていて、その誰かがこの鎖を僕につけたのは何となくは分かっている。
でも、それが一体誰で何のためか。
もう僕の頭には入ってこない。
いや、入ってきてもするりと抜けていってしまう。
だから今の僕は、どこに立たされているのかすら、まるでわからない。
唯一、僕が認識できているのは、彼だけ。
海原朝陽。
彼の姿形だけ、僕の目に……脳に……くっきりと刻印されてる。
色濃く、はっきりと、彼がいる場所だけは、分かってしまう。
「君が知っている凪波について知りたい」
彼なんかに救いを求めてしまうくらい、一路朔夜という存在も、凪波という存在も、僕の中でぐちゃぐちゃになっていたんだろう。