ホイップの上に星型クッキーが乗っている可愛らしいケーキに小さく拍手。しかしその手は、カップの中身と香りに気付くと止めざるをえない。
「あのさ、響生さん……梅昆布茶っておかしくない?」
「源治さんの老人会旅行のお土産。凄く美味しかったから、さくりにも早く飲んでもらいたくて」
「お気持ちはありがたいんだけど、出すタイミング……組み合わせとか」
「…………」
静かになった響生を見ると、表情筋が死んでいた。さくりは慌ててフォローを入れる。
「あ、温かいうちにこっち飲む! ケーキは後でいいし、その時に紅茶淹れてもらおうかな……ほら、あの響生さんお気に入りのやつ!」
「そうだね! じゃあ、あとで」
「ではでは。いただきます」
(まさか、梅昆布茶をコーヒーカップで飲む日が来るとは……)
そう思いながらお茶をすする。日本茶マニアの源治がわざわざ選んできただけあって、味は確かだ。老人会……どこに行ったのだろうか――。もう一口。梅と昆布のバランスが絶妙。
「あのさ、響生さん……梅昆布茶っておかしくない?」
「源治さんの老人会旅行のお土産。凄く美味しかったから、さくりにも早く飲んでもらいたくて」
「お気持ちはありがたいんだけど、出すタイミング……組み合わせとか」
「…………」
静かになった響生を見ると、表情筋が死んでいた。さくりは慌ててフォローを入れる。
「あ、温かいうちにこっち飲む! ケーキは後でいいし、その時に紅茶淹れてもらおうかな……ほら、あの響生さんお気に入りのやつ!」
「そうだね! じゃあ、あとで」
「ではでは。いただきます」
(まさか、梅昆布茶をコーヒーカップで飲む日が来るとは……)
そう思いながらお茶をすする。日本茶マニアの源治がわざわざ選んできただけあって、味は確かだ。老人会……どこに行ったのだろうか――。もう一口。梅と昆布のバランスが絶妙。