✽✽✽
「多分大丈夫なオタクって……。ひどい言われようだな」
オルゴールを見ながら話を聞いていた響生が、顔を上げた。
「間違ったことは言ってないと思うけど」
「クラシックを洋楽だと思ってたさくりも凄いね」
「ああ〜やっぱり響生さんが淹れた紅茶はおいしいなぁ〜」
「ごまかした」
星型クッキーを口に放り込んださくりに、響生は微苦笑を浮かべる。そして、スマホを操作するとテーブルに置いた。
動画サイトの画面、タイトルには、
――ラヴェル《亡き王女のためのパヴァーヌ》
という文字が。
「聞いたことない? 一回くらいはあるんじゃないか?」
流れてくるピアノ曲。ケーキにフォークを刺したまま「ん?」とさくりは固まった。
「ある。どこで聞いたかは忘れたけど」
「これが《亡き王女のためのパヴァーヌ》」
「多分大丈夫なオタクって……。ひどい言われようだな」
オルゴールを見ながら話を聞いていた響生が、顔を上げた。
「間違ったことは言ってないと思うけど」
「クラシックを洋楽だと思ってたさくりも凄いね」
「ああ〜やっぱり響生さんが淹れた紅茶はおいしいなぁ〜」
「ごまかした」
星型クッキーを口に放り込んださくりに、響生は微苦笑を浮かべる。そして、スマホを操作するとテーブルに置いた。
動画サイトの画面、タイトルには、
――ラヴェル《亡き王女のためのパヴァーヌ》
という文字が。
「聞いたことない? 一回くらいはあるんじゃないか?」
流れてくるピアノ曲。ケーキにフォークを刺したまま「ん?」とさくりは固まった。
「ある。どこで聞いたかは忘れたけど」
「これが《亡き王女のためのパヴァーヌ》」