「はやく来い、店開けるぞ」
 その声に呼ばれ、私は勢いよく返事をした。
「はいっ、さっきのスープおかわりしたいです!」

 誰だってみんな、それぞれの孤独を持っている。
 だけどきっと、“きれい”と“美味しい”があれば、人は生きていける。
 そんな居場所が、どうか増えていきますように。

 心が真っ暗になったときに、優しく灯るろうそくの光のような場所が、世界に溢れていきますように。

第八話 終
―真夜中の植物レストラン第一部 完結―