うぶ毛でざらざらしたさやから、ぷりっと艶やかな豆が飛び出てくる。
そして、極薄い皮を指でつまんで剥がす。
それをただ繰り返しているだけなのに、なんだか楽しい。
夢中で作業に没頭していると、草壁さんがめずらしく「なかなか手際がいい」と褒めてくれた。
なんだか今日の草壁さんはやたら優しくて気が狂う。
「草壁さん、全部きれいに取れました!」
「サンキュ。そしたらこの玉ねぎと一緒にミキサーにかけよう」
私がせっせと枝豆を向いている横で、草壁さんは炒めたコンソメ味の玉ねぎを、バットにあけて粗熱を取っていた。
ミキサーに、枝豆、炒めた玉ねぎ、豆乳を加え混ぜ合わせると、優しい黄緑色の液体に一気に変わった。
「草壁さん、この緑色、世界一目に優しい緑色じゃないですか……」
「冷蔵庫から生クリーム取ってくれるか」
「華麗すぎる無視」
草壁さんに冷たくされることにもう慣れた私は、サッと冷蔵庫から生クリームを取り出して渡した。
草壁さんはミキサーにかけた液体を鍋に入れて温めると、とろーりと生クリームを回し入れる。最後に塩で味を調整して、スープマグに注いだ。
飾り用に取っておいた枝豆を二粒ほど浮かべて、最後にオリーブオイルを数滴かけて完成だ。
「なんて見た目も可愛らしいスープなんでしょう……」
「もうそっち座っとけ。トーストも準備できるから」
言われるがままに席に着くと、草壁さんは信じられないほど手際よくトーストを準備し始めた。
三茶にある有名なパン屋で買った食パンを、自立するくらいの厚さに切って、マヨネーズを薄く塗る。枝豆をバラバラに配置して、大きめサイズのスライスチーズをその上にふわっと乗せ、トースターに入れて焼いたら完成だ。なんと、付け合わせでハーブソーセージも添えてくれた。
料理名だけだと朝食のようなメニューだけど、実際はボリューム満点で、すごく食べ応えがありそうだ。
いつもどおり感動するくらい美しい盛り付けに、私は思わず口元を手で押さえる。
「草壁さん……この枝豆ちゃんたちを私のブラックホールの胃に納めていいんでしょうか」
「ちゃんと味わって食えよ。自分で育てた野菜なんだから」
「はい! いただきます!」
私は元気に手を合わせて、まずは厚切りトーストにかぶりついた。
そして、極薄い皮を指でつまんで剥がす。
それをただ繰り返しているだけなのに、なんだか楽しい。
夢中で作業に没頭していると、草壁さんがめずらしく「なかなか手際がいい」と褒めてくれた。
なんだか今日の草壁さんはやたら優しくて気が狂う。
「草壁さん、全部きれいに取れました!」
「サンキュ。そしたらこの玉ねぎと一緒にミキサーにかけよう」
私がせっせと枝豆を向いている横で、草壁さんは炒めたコンソメ味の玉ねぎを、バットにあけて粗熱を取っていた。
ミキサーに、枝豆、炒めた玉ねぎ、豆乳を加え混ぜ合わせると、優しい黄緑色の液体に一気に変わった。
「草壁さん、この緑色、世界一目に優しい緑色じゃないですか……」
「冷蔵庫から生クリーム取ってくれるか」
「華麗すぎる無視」
草壁さんに冷たくされることにもう慣れた私は、サッと冷蔵庫から生クリームを取り出して渡した。
草壁さんはミキサーにかけた液体を鍋に入れて温めると、とろーりと生クリームを回し入れる。最後に塩で味を調整して、スープマグに注いだ。
飾り用に取っておいた枝豆を二粒ほど浮かべて、最後にオリーブオイルを数滴かけて完成だ。
「なんて見た目も可愛らしいスープなんでしょう……」
「もうそっち座っとけ。トーストも準備できるから」
言われるがままに席に着くと、草壁さんは信じられないほど手際よくトーストを準備し始めた。
三茶にある有名なパン屋で買った食パンを、自立するくらいの厚さに切って、マヨネーズを薄く塗る。枝豆をバラバラに配置して、大きめサイズのスライスチーズをその上にふわっと乗せ、トースターに入れて焼いたら完成だ。なんと、付け合わせでハーブソーセージも添えてくれた。
料理名だけだと朝食のようなメニューだけど、実際はボリューム満点で、すごく食べ応えがありそうだ。
いつもどおり感動するくらい美しい盛り付けに、私は思わず口元を手で押さえる。
「草壁さん……この枝豆ちゃんたちを私のブラックホールの胃に納めていいんでしょうか」
「ちゃんと味わって食えよ。自分で育てた野菜なんだから」
「はい! いただきます!」
私は元気に手を合わせて、まずは厚切りトーストにかぶりついた。