鼓動が静まらない。
「あの、さ」
天形に声をかけられて、口から心臓が飛び出そうになる。
「な、なに?」
「そんなに緊張されても、困る」
そう言われても、好きな人目の前にして緊張するなってほうが無理。
なんて言い返せるわけもなく。
「……ごめん」
そして会話はなくなり、部活の練習が始まったのか、挨拶だったり、掛け声だったりが聞こえてくる。
沈黙に耐えられなくなってきた私は、その音に耳を傾ける。
「……矢野と別れたって聞いたけど、それって……」
天形は言葉を濁した。
でも、なんとなくその先の言葉がわかってしまった。
天形は、私の気持ちを知っている。
「……矢野みたいないい人はなかなかいないよ」
それなのに、こんなことを言ってくるなんてどういう神経してるの……
「もう二度と、俺から連絡したりしないから、俺のことは忘れてよ」
……え?
待ってよ……
なんで私、天形に忘れてって言われてるの……?
もしかしなくても、天形の話って……これ?
「じゃあ、そういうことだから」
待ってって……
私の、話……
「……待って!」
出てきた声は、自分でも思っていた以上に大きかった。
帰ろうとしていた天形は、驚き振り返っている。
「あの、さ」
天形に声をかけられて、口から心臓が飛び出そうになる。
「な、なに?」
「そんなに緊張されても、困る」
そう言われても、好きな人目の前にして緊張するなってほうが無理。
なんて言い返せるわけもなく。
「……ごめん」
そして会話はなくなり、部活の練習が始まったのか、挨拶だったり、掛け声だったりが聞こえてくる。
沈黙に耐えられなくなってきた私は、その音に耳を傾ける。
「……矢野と別れたって聞いたけど、それって……」
天形は言葉を濁した。
でも、なんとなくその先の言葉がわかってしまった。
天形は、私の気持ちを知っている。
「……矢野みたいないい人はなかなかいないよ」
それなのに、こんなことを言ってくるなんてどういう神経してるの……
「もう二度と、俺から連絡したりしないから、俺のことは忘れてよ」
……え?
待ってよ……
なんで私、天形に忘れてって言われてるの……?
もしかしなくても、天形の話って……これ?
「じゃあ、そういうことだから」
待ってって……
私の、話……
「……待って!」
出てきた声は、自分でも思っていた以上に大きかった。
帰ろうとしていた天形は、驚き振り返っている。