そうして時間をつぶし、エリカは店の扉を開いた。
雑貨屋「Wonder Garden」から一歩外へ足を踏み出すと、そこはいつも通りの日常景色。
大きな道路が横たわり、その上を自動車たちが猛スピードで走っている。
そこにはでたらめを教える鳥の先生も、美しい歌を歌う人魚もいない。
それは、エリカがずっとずっと憧れ続けてきたふわふわとしたファンタジーの景色なんかじゃないけれど、そこらじゅうに欠片は散らばっている、そんな気がする。
だって、ほら!
道路の溝の縁で、気品のあるトカゲが、何かを捜しながら歩いているじゃない!
「何かお探し、トカゲ王子?」
そう誰にも聞こえないように囁いて、エリカは自分の家の方へと向かってゆっくりと歩き出した。
雑貨屋「Wonder Garden」から一歩外へ足を踏み出すと、そこはいつも通りの日常景色。
大きな道路が横たわり、その上を自動車たちが猛スピードで走っている。
そこにはでたらめを教える鳥の先生も、美しい歌を歌う人魚もいない。
それは、エリカがずっとずっと憧れ続けてきたふわふわとしたファンタジーの景色なんかじゃないけれど、そこらじゅうに欠片は散らばっている、そんな気がする。
だって、ほら!
道路の溝の縁で、気品のあるトカゲが、何かを捜しながら歩いているじゃない!
「何かお探し、トカゲ王子?」
そう誰にも聞こえないように囁いて、エリカは自分の家の方へと向かってゆっくりと歩き出した。