エリカの声を聞いて、ダイナがぴたりと動きを止めた。
そしてその大きな黒い目を、エリカへとぎょろりと向ける。
それは、エリカを怖がらせるには充分過ぎた。
エリカは思わず悲鳴を上げる。
(もしかして、食べられちゃう?)
エリカがそう感じ、目をつぶった時だった。
「お帰り、アリス」
穏やかな声がした。目を開ければ、ダイナがにっこりとほほ笑み、エリカの方をじっと見ている。
これにはトカゲ王子もびっくりしたようだった。目をまんまるに見開いて、ダイナとエリカを交互に見ている。
今のうちだわ、とエリカはもう一歩、二歩、とダイナに近寄った。骸骨をしっかり胸に抱えながら。
ダイナの腹の下にエリカは思い切って滑り込んだ。その時、少しだけダイナが嫌がるようにしてもがいたが、もう怖さは感じなかった。
(可愛い可愛いダイナ。いい子のダイナ)
自分の頭の中から聞こえてくる声を、エリカ自身も復唱しながら、鳥籠を慎重に開ける。
そしてその大きな黒い目を、エリカへとぎょろりと向ける。
それは、エリカを怖がらせるには充分過ぎた。
エリカは思わず悲鳴を上げる。
(もしかして、食べられちゃう?)
エリカがそう感じ、目をつぶった時だった。
「お帰り、アリス」
穏やかな声がした。目を開ければ、ダイナがにっこりとほほ笑み、エリカの方をじっと見ている。
これにはトカゲ王子もびっくりしたようだった。目をまんまるに見開いて、ダイナとエリカを交互に見ている。
今のうちだわ、とエリカはもう一歩、二歩、とダイナに近寄った。骸骨をしっかり胸に抱えながら。
ダイナの腹の下にエリカは思い切って滑り込んだ。その時、少しだけダイナが嫌がるようにしてもがいたが、もう怖さは感じなかった。
(可愛い可愛いダイナ。いい子のダイナ)
自分の頭の中から聞こえてくる声を、エリカ自身も復唱しながら、鳥籠を慎重に開ける。