ふと、そこで思い出した。「ダイナ」という名前だ。
(猫の名前……ダイナ……)
もしかすると。
「王子様。ダイナ、って知っていますか?」
エリカの言葉を聞くか早いか、トカゲ王子は冷や汗を流し出した。
「ああ、わかるとも! あの凶暴な暴れ猫!」
トカゲって汗を流すものかしら、と疑問に思うと同時に、やっぱり、という思いが突き上がった。
エリカは確信した。
さっきの夢(のようなもの)に出てきた、少女・アリスが捜しているのは、ダイナ――すなわち、暴れ猫のことだったのだ。
「どこにいるか、わかりますか?」
トカゲ王子はぎょっとして、
「まさか、行く気なのかい?」
「ええ。私が、もう暴れないようにしなきゃいけないんです」
覚悟を決めたようにエリカが言うと、わかったよ、と引き締まった表情でトカゲ王子は頷いた。
(猫の名前……ダイナ……)
もしかすると。
「王子様。ダイナ、って知っていますか?」
エリカの言葉を聞くか早いか、トカゲ王子は冷や汗を流し出した。
「ああ、わかるとも! あの凶暴な暴れ猫!」
トカゲって汗を流すものかしら、と疑問に思うと同時に、やっぱり、という思いが突き上がった。
エリカは確信した。
さっきの夢(のようなもの)に出てきた、少女・アリスが捜しているのは、ダイナ――すなわち、暴れ猫のことだったのだ。
「どこにいるか、わかりますか?」
トカゲ王子はぎょっとして、
「まさか、行く気なのかい?」
「ええ。私が、もう暴れないようにしなきゃいけないんです」
覚悟を決めたようにエリカが言うと、わかったよ、と引き締まった表情でトカゲ王子は頷いた。