それにしても、さっきまでのあの映像は何だったのだろう? 喋っていたのは、誰? 夢だったのかしら。エリカが首を傾げたその時、
《アリスの思い出さ》
突如、頭の上の方から、声が降ってきた。
ひゃっ、と声を上げる。
「驚かさないで下さいよ」
エリカはバクバク鳴る心臓を押さえながら、トカゲ王子に訴えた。だが、トカゲ王子は首をひねり、何のことだい? ときょとんとしている。
(トカゲ王子の声じゃないの?)
エリカの謎は深まるばかりだった。といっても、その疑問は「いまさら」なのかもしれない。気づいたら薔薇になってた、あの時点から、何もかもがエリカの理解を軽々と越えているのだから。
《アリスの思い出さ》
突如、頭の上の方から、声が降ってきた。
ひゃっ、と声を上げる。
「驚かさないで下さいよ」
エリカはバクバク鳴る心臓を押さえながら、トカゲ王子に訴えた。だが、トカゲ王子は首をひねり、何のことだい? ときょとんとしている。
(トカゲ王子の声じゃないの?)
エリカの謎は深まるばかりだった。といっても、その疑問は「いまさら」なのかもしれない。気づいたら薔薇になってた、あの時点から、何もかもがエリカの理解を軽々と越えているのだから。