エリカの小学校区のはずれで小さな雑貨屋を営む外国人のおばあさん。

 それが噂の「変てこばあさん」の正体だった。

 小学生にとっては外国人のおばあさんと聞くと、魔女だの何だのいろいろと想像を広げてしまうようで(エリカもそうだったけれど)、いつしかおばあさんは魔法が使えるだの子どもを食べるなど、大人が聞けばあきれるような噂が広まっていた。

 ただ、おばあさんのことを変てこと噂するのは、子どもだけではなかったようだ。

 会ってもにこりともしない、雑貨屋で売るのはへんてこりんなものばかり、子どもを見つけては店に連れ込む、等々、周囲の大人にとってもおばあさんは変わった存在で、一部の人々はおばあさんのことを「危険」とまで評した。

 噂を聞けば聞くほど、エリカの好奇心は膨張していった。

 そして秋も終わりかけのある日、エリカはひとりで店に足を運んでみることにしたのだ。