気がついた時には、エリカは真っ赤な薔薇の花になっていた。
(こんなことってあるかしら!)
エリカだって、鳥になる自分を想像したことくらいあるけれど、自分の身体が動物ではない何かになることなんて、エリカは夢にすら見なかったのだ。
(ああ、何もかもが人だったころとは違う! 顔は赤いし、身体は緑色!)
ひどく小さくなった体を見まわして、エリカは嘆いた。
でも何となく、この身体でいることが、この世界でいるにはぴったりのような気がした。
(あら。〝この世界〟ってどこかしら)
エリカは丁寧に記憶を掘り返し、何で自分が薔薇になってしまったのか、そしてここが何処なのか思い出そうとした。
しかし、どれだけ考えても答えらしきものは頭に思い浮かびそうになかった。
(どうしてついさっきまでのことも思い出せないの! 私の馬鹿!)
(こんなことってあるかしら!)
エリカだって、鳥になる自分を想像したことくらいあるけれど、自分の身体が動物ではない何かになることなんて、エリカは夢にすら見なかったのだ。
(ああ、何もかもが人だったころとは違う! 顔は赤いし、身体は緑色!)
ひどく小さくなった体を見まわして、エリカは嘆いた。
でも何となく、この身体でいることが、この世界でいるにはぴったりのような気がした。
(あら。〝この世界〟ってどこかしら)
エリカは丁寧に記憶を掘り返し、何で自分が薔薇になってしまったのか、そしてここが何処なのか思い出そうとした。
しかし、どれだけ考えても答えらしきものは頭に思い浮かびそうになかった。
(どうしてついさっきまでのことも思い出せないの! 私の馬鹿!)