残る記憶がリアルで困る。

それが、しっかりと脳や身体が覚えてますって主張してるみたいで。

結城さんとのやりとりは、どうしていつもこんななの!?

しかも、段々とそういうの……強くなってない!?


「……お、落ち着こうよ、私。……そうだ、コンビニでも行って頭を冷やしながら冷静に」


ぶつぶつ独り言を言いながら、私は玄関に向かう。お財布と鍵を無意識に掴んでいたのは、我ながら凄いと思った。

だって、そんなの忘れて出かけてもおかしくない位動揺してたはずなんだもん。

課題のレポートを書く時はこんなに色々考えないでさくさく出来るのに、恋愛になるとこの有様って……。

あーもう! 本当になんて言ったら!