でも、いいなと思う男子ということでは間違ってはいない。
「はい……その人もバスケ部なんです」
「え? そうなの? 誰? 椿坂だったら、もしかしたら知ってるかも」
明日美さんが食いついてくれて、ちょっと嬉しくなった私は、
「と……殿村くんて人です」
と正直に言ってしまった。
でもその途端、明日美さんの表情は一時停止する。
「……え。殿村? ……バスケ部2年の殿村?」
「そうです……けど」
知っている様子に、私は返事をしながら首を傾げた。
なんで知っているのだろうか。それに、ちょっと表情が曇った気がする。
「あぁー、そう……そうか。いや、殿村って言ったら、顔とバスケのうまさは目の当たりにしてるけど」
明日美さんは言いよどみ、いったん頭をポリポリとかいた。そしてコホンと咳払いをした後で、
「すごいチャラくて女好きで、とっかえひっかえって噂が、こっちの柊ヶ丘高まで聞こえてくるんだよね」
と目を泳がせて言った。
「はい……その人もバスケ部なんです」
「え? そうなの? 誰? 椿坂だったら、もしかしたら知ってるかも」
明日美さんが食いついてくれて、ちょっと嬉しくなった私は、
「と……殿村くんて人です」
と正直に言ってしまった。
でもその途端、明日美さんの表情は一時停止する。
「……え。殿村? ……バスケ部2年の殿村?」
「そうです……けど」
知っている様子に、私は返事をしながら首を傾げた。
なんで知っているのだろうか。それに、ちょっと表情が曇った気がする。
「あぁー、そう……そうか。いや、殿村って言ったら、顔とバスケのうまさは目の当たりにしてるけど」
明日美さんは言いよどみ、いったん頭をポリポリとかいた。そしてコホンと咳払いをした後で、
「すごいチャラくて女好きで、とっかえひっかえって噂が、こっちの柊ヶ丘高まで聞こえてくるんだよね」
と目を泳がせて言った。