「……××××××」

 そう何かを口にしたのは、草間千佳だった。

『「もうダメだよ、神宮司くん」』

 わずかに動いた千佳の口に合わせ、すぐに美由紀の声が聴こえてくる。同時に、神宮司がハッとした顔で千佳を見た。

「草間さん……?」

「もうダメ、私……ッ」

「草間さん!!」

 ぼそぼそとしか動いていなかった神宮司の口が大きく開く。声を張り上げたようだ。