ん? と詠斗は小首を傾げた。
「その後、どうだ? 羽場美由紀の霊からは何か聞き出せたか?」
「あぁ、えっと……」
ちょうどいいタイミングだと思い、詠斗は紗友からペンを受け取ってすべての事象を整理してみることにした。
「美由紀先輩と仲田先輩の間に接点はなし。でも、猪狩華絵とは幼馴染のような間柄だった。神宮司隆裕については名前も聞いたことがないらしい。実際に神宮司を先輩に会わせて犯人かどうか確認してもらおうと思ったんだけど、神宮司は学校を休んでて会えなかった」
名前の隣に矢印や×印をつけ、なるべくわかりやすく相関図を作成していく。
「美由紀先輩は毎週火曜・水曜・木曜に塾へ通っていて、殺された裏路地をいつも通学に利用していた。で、実際四月三日の水曜日に被害に遭っている。通り魔的犯行ではなく最初から美由紀先輩を狙った犯行だとしたら、犯人はあらかじめ先輩の行動パターンを把握した上で事に及んだと考えて……」
そう言いかけて、詠斗はふと思い立ったように顔を上げた。
「……仲田先輩、どうして現場の竹林に行ったんだろう?」
「その後、どうだ? 羽場美由紀の霊からは何か聞き出せたか?」
「あぁ、えっと……」
ちょうどいいタイミングだと思い、詠斗は紗友からペンを受け取ってすべての事象を整理してみることにした。
「美由紀先輩と仲田先輩の間に接点はなし。でも、猪狩華絵とは幼馴染のような間柄だった。神宮司隆裕については名前も聞いたことがないらしい。実際に神宮司を先輩に会わせて犯人かどうか確認してもらおうと思ったんだけど、神宮司は学校を休んでて会えなかった」
名前の隣に矢印や×印をつけ、なるべくわかりやすく相関図を作成していく。
「美由紀先輩は毎週火曜・水曜・木曜に塾へ通っていて、殺された裏路地をいつも通学に利用していた。で、実際四月三日の水曜日に被害に遭っている。通り魔的犯行ではなく最初から美由紀先輩を狙った犯行だとしたら、犯人はあらかじめ先輩の行動パターンを把握した上で事に及んだと考えて……」
そう言いかけて、詠斗はふと思い立ったように顔を上げた。
「……仲田先輩、どうして現場の竹林に行ったんだろう?」