「だってよ、同じ高校に通うヤツが二人も死んだんだぜ? 事故とか病気とかならまだわかるけど、殺されたなんて……。ありえねぇだろ? 普通」

 確かに、と詠斗も思った。

 どう考えたって普通じゃない。立て続けに起こった殺人事件の被害者の声が聴こえ、その声を頼りに犯人を捜し出そうとしていることも含めて。

 巧はがしがしっと頭を掻く。

「……殺すのはナシだろ、どれだけ恨んでたとしても」

 その一言に、誰もが首を縦に振った。