詠斗が兄夫婦のマンションに着いたのは午後六時になる少し前。紗友と巧の両方にここで捜査会議を行う旨を携帯のメッセージアプリで連絡しておいたので、おそらく到着は六時半から七時頃になるだろう。
詠斗は張り切って料理の腕を振るっている穂乃果を手伝いながら二人の到着を待った。傑は午後六時から仲田翼殺しの捜査会議に出るらしく、終わり次第隙を見てこちらの会議にも顔を出すつもりだと穂乃果から聞かされた。果たして、無事に抜け出せるかどうか。
「……なぁ、穂乃ちゃん」
カレーを煮込みながらサラダにする野菜をさくさくと切っている穂乃果に、詠斗はそっと声をかけた。
詠斗は張り切って料理の腕を振るっている穂乃果を手伝いながら二人の到着を待った。傑は午後六時から仲田翼殺しの捜査会議に出るらしく、終わり次第隙を見てこちらの会議にも顔を出すつもりだと穂乃果から聞かされた。果たして、無事に抜け出せるかどうか。
「……なぁ、穂乃ちゃん」
カレーを煮込みながらサラダにする野菜をさくさくと切っている穂乃果に、詠斗はそっと声をかけた。