「ちが……」
 
ノンちゃんの鋭い指摘に反論できず、ただ小さく頭を横に振ると、
「ほらほら、ノンも突っかからないの。“カッコいい”っていうのと“付き合う”っていうのは、ちがうじゃない。美亜には美亜の考えがあるんでしょ」
と、助け船を出してくれるナナちゃん。

「なーんか矛盾してんだよね、美亜」
 
なだめるナナちゃんに、いまだ納得していない様子のノンちゃん。
アサちゃんはまだ「もったいないなー」って、人さし指をくわえながら言っている。

私はなにかを誤魔化すように、アハハと笑った。
これが場をおさめる最善の方法だからだ。