「なーんかあったね、昨日。ナナさんは秘密は守るから教えなさい」
ナナちゃんがツンツンと私の腕を小突く。
私は、
「べつになんにもないけど、昨日一緒に帰ったってだけだよ」
と、ウソではない事実を答えた。
「あら、美亜にしてはすごい前進じゃない! なんだ、いい感じ」
ナナちゃんは、よくやったと言うように頭を撫でまわす。
「あれ? でも、なんで大橋くんが美亜の傘を? それに、なに? そのもう一本の黒い傘。今日雨降ってないけど」
「あっ、そうだナナちゃん、今日一限目の授業ってさ」
慌てて口を開いて話題を変える。
みんなには、体質のことやウソツキさんのことを話す勇気がまだ出なかった。
ナナちゃんがツンツンと私の腕を小突く。
私は、
「べつになんにもないけど、昨日一緒に帰ったってだけだよ」
と、ウソではない事実を答えた。
「あら、美亜にしてはすごい前進じゃない! なんだ、いい感じ」
ナナちゃんは、よくやったと言うように頭を撫でまわす。
「あれ? でも、なんで大橋くんが美亜の傘を? それに、なに? そのもう一本の黒い傘。今日雨降ってないけど」
「あっ、そうだナナちゃん、今日一限目の授業ってさ」
慌てて口を開いて話題を変える。
みんなには、体質のことやウソツキさんのことを話す勇気がまだ出なかった。