「あ、お兄ちゃん」
あのマンションでひとり暮らしをしている大学生のお兄ちゃんの声が響き、私は自分の部屋から出た。
お兄ちゃんは、バイト休みの日に月に二、三回ほど実家に立ち寄り、一緒にご飯を食べて帰る。
「お母さん、まだだよ。夕飯は今から私が準備するところ」
「俺、もう腹ペコなんだけど」
「じゃあ、一緒にカレーでも作ろうよ」
私は上機嫌でお兄ちゃんに提案する。
お兄ちゃんは、渋い顔をしながら「わかったよ」と言った。
「なに? 美亜、なんかいいことでもあったの?」
「ううん、なんにも」
鼻歌まじりに冷蔵庫を開ける私を見て、お兄ちゃんは首をかしげていた。
あのマンションでひとり暮らしをしている大学生のお兄ちゃんの声が響き、私は自分の部屋から出た。
お兄ちゃんは、バイト休みの日に月に二、三回ほど実家に立ち寄り、一緒にご飯を食べて帰る。
「お母さん、まだだよ。夕飯は今から私が準備するところ」
「俺、もう腹ペコなんだけど」
「じゃあ、一緒にカレーでも作ろうよ」
私は上機嫌でお兄ちゃんに提案する。
お兄ちゃんは、渋い顔をしながら「わかったよ」と言った。
「なに? 美亜、なんかいいことでもあったの?」
「ううん、なんにも」
鼻歌まじりに冷蔵庫を開ける私を見て、お兄ちゃんは首をかしげていた。