『黙っててごめんね。嫌われるのが嫌で言えなかったんだ』
 
先ほどの途中のメールにこう付け加え、私は思い切って送信ボタンを押す。
少し震えの入った大きなため息をつき、ベッドに座って返信を待った。
 


今までで一番長く感じた五分の後、メールの通知音が手の中で響く。
私は、瞬時にスマホを見た。

『そうだったんだ。知らなかったとはいえ、軽はずみなことしてごめんね。傷つけちゃったね。本当にごめん。
でも正直に教えてくれて、俺としては嬉しい。実は、今日のこと結構ショックで、完璧嫌われたと思ってたからさ。その前に変なこと口走っちゃってたし……。
まあ、それは今はいいや。あのさ、差し障りなければ聞きたいんだけど、それって治るの? 原因とかあったりするの? 
力になれるんだったら協力したい。嫌うとか、そんなのは絶対ないから』
 
いつの間にか中腰になっていた私は、ヘナヘナとまたベッドに腰を落とす。