「そ、そんなこと言ったら……」
「嫌われる? その程度っぽいの? いい人で優しいオオハシくんは」
 
思ってもみないウソツキさんの言葉に、一瞬たじろぐ。
そして、恐る恐る、自分の頭の中でシミュレーションをしてみた。
 
悪い展開予想も隅っこにあるにはあるけれど、大橋くんは絶対話をちゃんと聞いてくれるだろうし、解ってくれるような気がする。
きっと……大丈夫な気がする。
 
確信に近いものを得て小さく頷くと、ウソツキさんは寄りかかっている壁にコツンと頭を軽くあてた。

「言ってみようかな。本当のこと」
「そーね。もしくは、やっぱり友達契約断るか」
「それは嫌です」
「なんだ。結構好きになってるんじゃん、オオハシくんのこと」
「すっ、好きとか、そんなっ」