アサちゃんもノンちゃんもナナちゃんも、それが自然になってきている。
さすが、クラスの人気者。
どんな輪の中でも自然に打ち解けられる才能を、潜在的に持っている人だ。

「ね、種田さんはどう思う?」
「えっ?」
「あ、今ぼーっとして俺の話聞いてなかったっしょ? ひでぇ」
「ご、ごめん」
「アハハハハ、美亜っち上の空だし。ドンマイ、大橋くん」
 
私も最初ほどの警戒心はなくなり、メールでも少しずつ話ができるようになってきていた。
あまりに身構えすぎていたのかも、と今までの自分を反省してしまうほど、大橋くんとは普通に接することができているし、向こうも気軽に話しかけてくれている。
 
壁は確実に薄くなってきている気がする。
改めて、男友達第一号が大橋くんでよかったな、と思った。