私の前回の過剰な反応を理解したのだろうか。
ウソツキさんは、私の告白に初めてそう頷き、伸ばしている足を交差し直した。

「でも、それはそれで、いつもビクビクしていてキツイというか……。友達にも言えなくて息苦しさもあって……」
「うん」
「そう……それで……そうなんです。それが悩みです」
「以上?」
「以上です」
「ふーん」
 
ひゅうっと風が吹いた。
私のスカートとウソツキさんのパーカーのフードが同方向へパタパタ揺れた。

勢い余ってひと思いにしゃべってしまった私は、ウソツキさんのあまりのリアクションの薄さに、少し拍子抜けした気分になった。

「……“かわいそう”とか言わないんですね。あと原因を聞いたりとか」
「“かわいそう”って、一番突き放した言い方じゃない? 原因も話したいんなら聞くけど」