「ネコはさ、蕁麻疹が出て周りに引かれるのが怖いっていう以前に、男に対しての恐怖心とか嫌悪感もまだあるの? 父親のことがフラッシュバックしたりとかして」
「うーん、怖さはあるにはあるけど……」
言われてみて気付いたけれど、“気持ち悪い”って言われることへの恐怖が大きすぎて、もともとの“男の人が怖い”っていう感覚は、そこまで強くはなくなってきているように思える。
現に、ウソツキさんとも普通に接しているわけだし、大橋くんとも一緒にしゃべりながら、ふたりで歩けたという事実がある。
でも……。
「嫌悪感とはまた別で、触れたいとは思えないです」
なんでかな?
自分でもよくわからないけど。
「蕁麻疹が出るから?」
「うーん、それが第一だけど、なんていうかそれ以前に……」
「今まで本気で好きになった人がいないから?」
「うーん、怖さはあるにはあるけど……」
言われてみて気付いたけれど、“気持ち悪い”って言われることへの恐怖が大きすぎて、もともとの“男の人が怖い”っていう感覚は、そこまで強くはなくなってきているように思える。
現に、ウソツキさんとも普通に接しているわけだし、大橋くんとも一緒にしゃべりながら、ふたりで歩けたという事実がある。
でも……。
「嫌悪感とはまた別で、触れたいとは思えないです」
なんでかな?
自分でもよくわからないけど。
「蕁麻疹が出るから?」
「うーん、それが第一だけど、なんていうかそれ以前に……」
「今まで本気で好きになった人がいないから?」