「そんなんで嫌いになるわけないじゃん。実際そうなったところを見たら、たしかにびっくりするかもしれないけど、それくらいで友達やめるんなら、最初から友達になってないし」
 
私はうつむきながら瞬きをした。
「え?」と言って、ゆっくり顔を上げる。

「そーだよ、美亜っち。考えすぎだよ、最初から。今までのことがあるから仕方ないのかもしれないけど」
「美亜。私もふたりと同じ意見」

ノンちゃんとアサちゃんの言葉に続き、ナナちゃんもそう言って優しく私に微笑む。

「あ……ごめ、ん……ごめんなさい」
 
思いもよらない言葉の数々にうろたえ、私は呆然としながら謝る。

「はいはい、謝って謝ってー。あー、腹立った。バカ美亜」
「ごめ……」
「アハハ、美亜っち真面目なんだから。ほら、もういいからお菓子食べようよ」