「でも……」
 
アサちゃん、ノンちゃん、ナナちゃんの顔がパッと浮かぶ。

“嫌われたくない”が先行して、私はちゃんと彼女達を信じきれていない。
まだ、話す勇気がない。

「隠していることも、しんどいって言ってなかったっけ?」
「うん」
「それならなおさら、前もって言っとくに越したことはないと思うけど。隠してて、それがばれないかビクビクして、実際思わぬところでばれて、突然のことで周りがびっくりして……って、それでネコが傷ついても周りを責められないよ」
 
ウソツキさんは、いつになく真剣な顔で私を覗きこむ。

「隠すことにも痛みを感じているんなら、言えば多少楽になるだろ。それで離れていくような友達なら縁切れ、ろくでもねーから。友達ごっこは時間の無駄」