こうして寄りかかって撫でられていると、お兄ちゃんみたいだ。
ううん、お兄ちゃんよりも、なぜだか心地いい。

私の心の整理をしてくれながらいろいろと聞いてくるウソツキさんは、いつになく温かくて大人に感じる。

「貴重な男友達で、恋愛に発展するかもしれなかったのにね」
「そんなんじゃないですけど……」
 
そう言いながら、語尾が小さくなる。
ふ、って笑った振動が、ウソツキさんの体から伝わってきた。

「ネコはさ、もうちょっとだけワガママになって、強くならなきゃいけないかもしれない」
 
ウソツキさんの口調が諭すような感じに変わった。

「自分で自分をかわいそうだとか、気持ち悪いって、思いこみすぎてる」
 
彼に寄りかかったままの私は、静かにその話に耳を傾ける。