だって、私はウソツキさんのこと、なにも知らない。
ウソツキさんも教えてくれない。
そんなヘンテコな関係なのに。
「あの日は急に親戚に不幸があって、通夜だったの」
「え?」
そうだったんだ、知らなかった。
知らなくて当然ではあるけれど。
「ごめんね、毎日ここにいるのに、そんな時に限っていなくて」
温かい声。
ポンポンとなだめていたような手が、今度は優しく私の頭を撫でる。
なんで、そんなに優しくするんだろう。
ごめんね、なんて、べつに約束していたわけじゃないのに。
ウソツキさんの言葉と声と手に、また泣きそうになってしまう。
「オオハシくんに裏切られて、ショックだった?」
「うん」
「学校に行くのが怖い?」
「うん」
「もう誰も信じられない?」
「うん……」
ウソツキさんも教えてくれない。
そんなヘンテコな関係なのに。
「あの日は急に親戚に不幸があって、通夜だったの」
「え?」
そうだったんだ、知らなかった。
知らなくて当然ではあるけれど。
「ごめんね、毎日ここにいるのに、そんな時に限っていなくて」
温かい声。
ポンポンとなだめていたような手が、今度は優しく私の頭を撫でる。
なんで、そんなに優しくするんだろう。
ごめんね、なんて、べつに約束していたわけじゃないのに。
ウソツキさんの言葉と声と手に、また泣きそうになってしまう。
「オオハシくんに裏切られて、ショックだった?」
「うん」
「学校に行くのが怖い?」
「うん」
「もう誰も信じられない?」
「うん……」