ああ……朝陽は今日も、カッコいいなぁ。

陽の光に照らされて透ける、柔らかな黒髪。

色素の薄い茶色の瞳。

形の良い唇も、女の私からしたら羨ましいだけの綺麗な肌も、全部全部──全部、大好き。


「窓とカーテンの間が世界で一番落ち着くなんて、きっと世界中探しても、菜乃花だけだな」


言いながら、私のもとまで歩いてきた朝陽は、シャッ!と勢い良くカーテンを引いた。

今の今まで日向ぼっこに勤しんでいた私は不満を表情に滲ませて、背の高い朝陽を見上げる。