『──神様みたいな人』


……馬鹿なアイツ。

懐かしい過去に思いを馳せた俺は真っ直ぐに歩を進めると、アイボリーのカーテンの前で立ち止まった。

手の中にあるのは、昨日届いた【彼女】からの手紙だ。

なんとなく、開くのが惜しくて躊躇する。

きっと、こんな俺を見たら、アイツは面白そうに笑うんだろう。

「らしくないね」と、お決まりの困ったような笑顔を浮かべて笑うんだ。