この一週間で、彼の気持ちは痛いほど私の胸に伝わってきた。
だからこそ日に日に彼と顔を合わせるのが辛くなって……陸斗くんをハッキリと拒絶できない自分を、心の底から嫌悪した。
口では朝陽の代わりなんてさせられないと言いながら、本心では陸斗くんがそばにいてくれることを喜んでいるんじゃないの?
自分で自分に、そんなことを問いかけることも増え、余計に自分がわからなくもなる。
「ハァ……。ダメだなぁ」
この一週間、バカみたいに同じことを考えてばかりいる自分に呆れてしまう。
どうすれば陸斗くんが諦めてくれるのか……。
ううん、諦めるというより、どうすれば気付いてくれるのか、まるで答えが見つからない。
「あ、月嶋さん」
その時、穏やかな声に名前を呼ばれた。
反射的に顔を上げれば、視線の先には上田先生が立っている。
白のワンピースに身を包んだ先生は清楚で可愛らしく、やっぱり私にとって憧れの存在だ。