「……なに」
「えっ!?」
私はどれくらい、陸斗くんの綺麗な横顔を見つめていたのだろう。
不意に鷹のような目が私を射抜いて、思わず肩を揺らして固まった。
「あんまり、人のことジロジロ見るなよ」
「あ、ご、ごめんね。なんていうか……その、陸斗くんって、苗字が私の良く知ってる男の子と同じ"山田"だから、つい……」
「は?」
慌てて並べた苦し紛れの言い訳に、まさかの陸斗くんが食いついてしまった。
けれど、言い訳とも言い切れない言い訳なのだ。
"山田"という、そのありふれた苗字は、私の幼馴染である朝陽と同じ苗字だから。
……だから、陸斗くんと同じクラスになったときから、なんとなく彼のことが気になっていた。