そのうち、『不真面目だ』『サボっている』と言われることに慣れてしまった。

残念ながら、未だに言われて心が痛むことには慣れないけれど……。

それでも自分に非があるのだから、仕方がない。


「他のみんなと同じように高校に通っている以上、比べられて当然なの。私に責められる理由があるのは、確かだし。だから、言われても仕方がないよ」


受け止めるしかない。

だって、それが私の選んだ道だから。


「でも、私は大丈夫。菜乃花は菜乃花らしくいればいいって言ってくれる人がいるから、大丈夫なの。わかってくれる人がわかってくれたら、それでいい。だからもう、それ以外の人に、何を言われても大丈夫」


──みんなと違う私。それでも朝陽とリュージくんは、いつも私という人間を認めてくれた。

もちろん二人以外にも、病院の先生や、家族……他にも私のことを、理解してくれる人がいるから。


「だから、大丈夫」


小さく笑えば陸斗くんは、眉根を寄せたまま足元へと視線を落とした。

世の中には、たくさんの人がいる。

誰でも、すべての人を理解しようとしても無理なんだ。