だからこそ、必要となってくるのが三者面談なんだろう。
今の俺達は自分の未来を見据えられないほど、子供ではない。だけど、自分一人で未来を決められるほど、大人でもないんだ。
中途半端な場所に佇む俺達には、保護者と呼ばれる存在が必要で。
普通に考えれば、今目の前にいる“担任の先生”と違って、彼らは俺達の将来に深く関わっていく存在なのだから。
「……すいません、うっかり忘れてました。父が忙しいのは、本当なので」
「お前なぁ……。確か、お前のところは……あれだ。お母さんは……、いないだろ?だから、お父さんに来てもらうしかないじゃないか」
どこか遠慮がちにそんなことを言う担任に、“別に気にしてないので、堂々と言っていいですよ”なんて。
心の片隅でそんなことを思う自分は、所詮、自分一人では歩けない生意気な子供だ。