「……なっ、そ、相馬!?」
突然現れて、なんの予告もなしに胸倉を掴まれたそいつは当然のことながら驚きの声を上げる。
けれどそんなことにもお構いなしに、俺は冷めた目でそいつを見下ろすと、ゆっくりと口を開いた。
「……お前、か?」
「は、はぁ?」
「お前が、栞の噂を流した、あのTwitterの犯人なのかって聞いてる」
「っ、」
グッ、と。掴んだ胸倉を自分の方へと力一杯引き寄せれば、息苦しさに顔を歪めたそいつ。
でも、そんなことでは静止も効かない俺が掴んだ手に更に力を込めれば、俺へと目を向けるそいつの目に───
「だ……だったら、なんだよ……っ」
あの時見た、醜い憎悪の火が宿った。