「……俺らの、方こそ」


「……っ、」


「俺たちの方こそ……色々、ごめん」



それは、突然。

真っ青な空から声が落ちてきて、私は落としていた視線を慌てて上げた。


教室の隅。声のした方へと視線を向ければ、そこにはあの日、先頭に立って私へと声をぶつけた男の子たちがいる。


彼らは目が合うとバツが悪そうに視線を落とし、それでもぽつりぽつりと其々に言葉の糸を紡いでいった。



「あの時は……俺らも、さすがに言い過ぎたなって。でもなんか、もうあとに引けなくなってて……」


「本当は、わかってたんだ。あの噂が変だってこともなんとなく感じてたし、でもやっぱ、周りが騒いでると一緒になって騒ぐのが楽しくて、つい調子に乗って……」