リーダー格らしい女の子の一人が、ズイッと前に出て私を真っ直ぐに見つめながら尋ねた。


彼女の瞳は“好奇心”で、満ちている。


そんな彼女から直球でぶつけられた言葉に、私だけではなく蓮司とアユちゃんまでもが息を呑み、彼女の次の言葉を待った。



「なんかぁ、夏休みの終わりくらいから、Twitterで変な噂が広まってるんです」


「……Twitter?」


「先輩達、Twitterやってないんですかぁ?そのツイート、うちの高校名付きで、名前はSって伏せられてますけど。うちの学校に通ってる人なら先輩のこと知ってる人多いしー。すぐに誰かが、2年の平塚栞って奴が声出ないよって、そのツイートにリプしててぇ」



呆然としている私達の反応が面白いといった風に、間延びした口調でそんなことを言う彼女は、自身の携帯を取り出すと指で画面を軽快にタッチする。