公園の入口付近に着くと、そこに設置されていたU字型の太いパイプに座るように身体を預けた。
公園の周りや中には十数人の人達が、俺達と同じように祭りからの休憩をしていて、祭り程ではないけれど何となく賑やかではあった。
夫婦であったり、俺達と同じような年代の高校生、中学生の女の子達のグループ。
それぞれがそれぞれに楽しそうに何かを話し、その中に自分達も紛れながら祭りの灯りを遠目に見つめた。
「かき氷、俺にも頂戴?」
「……っ、」
繋いでいた手を放し、空いた手でかき氷に刺さっていたストロースプーンを持って、今まさに、口へとかき氷を運んだ栞を見ながら言う。
だけど、俺のその言葉に一瞬目を見開いた栞は、おずおずと口からストローを抜くと、俺とストロースプーンを交互に見つめて、困ったように眉を下げた。